飲食店経営

個人で飲食店を開業してわかった、なぜ3年以内に廃業する店が多いのか。

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私はとあるフランチャイズシステム(FC)を利用して、お弁当屋を開業しました。

そこで体験して分かった事は、個人が飲食業だけには手を出してはいけないということです(笑)

 

なぜなら、この業界は儲かり難い上に、健康を悪くしやすいからです。

 

甘い売上予測とモチベーションの低下

それではまず、儲かり難いということから説明していきます。

 

飲食店が儲かり難いといわれる原因はの1つに、創業計画段階での売上予測の甘さがあります。

その売上予測に対して、なんの裏付け根拠もないところが、そもそもの間違いです。

 

何の根拠もない数字をベースにして、原価、営業経費を計算して、最終的な損益を弾き出します。

ペーパー上は確かに黒字になるのですが、実際店を開けると、予想を下回る売上になることが多々あります。

 

と言うか、下回ることの方が高確率で起こります。

 

なぜなら飲食業は天気に左右されるし、天災にも影響をうけます。

それ以外にも、店の近くでイベント等あれば、お客さんはそちらへ流れていきます。

 

他には、給料日前で客足が鈍ることもあります。

 

そして何より大きな原因が、消費者の財布の口が堅いことです。

 

テレビやネットのニュースで景気回復の情報を観ても、それを実感できる人は少ないのが現実ではないでしょうか!?

 

なので基本的に倹約する人が多いです。

 

それに加えて、消費者がデフレマインドに慣れ切っていること。

 

仮にたった50円の値上げでも、消費者は敏感にその値上げに反応して客足が重たくなります。

 

スマホゲームのガチャで1万円、毎月のスマホ料金に1万円支払えても、いつもの飲食代金が+50円になる事は我慢できないのです。

 

これが多くの消費者が持っている、食に対するデフレマインド。

 

そのデフレマインドの根源は、多くの人が満足できる収入を得ていないからだと、私は考えています。

それに加えてライバル店の多さが、飲食店をさらに苦境へと追い込むのです。

 

こころ移ろいやすいお客には選択肢が一杯

 

飲食店は保健所の許可、そして食品衛生責任者の資格があれば誰でも開業できます。

なのでライバル店が嫌ってほど多い。

 

飲食店ではないけど、小売店のコンビニもたくさんありますよね。

なので消費者からしたら、どこで飲食をするか、もしくは購入するかの選択肢が多いのです。

 

だからどの飲食店、小売店もお客の奪いになって、売り上げが落ちやすくなってしまうのです。

 

さらにちょっとでも、「あの店、雰囲気が悪くなった。」、「あの店、値上げした。」となると、お客が波を引いていくようにサァーと消えてしまいます。

 

こころ移ろいやすいお客を呼び込むのは、本当に難しいのが現実です。

 

飲食店は現場のモチベーションが重要

 

あなたも一度は経験したことがあるかもしれないけど、空気が重たい飲食店に入ったことないですか!?

 

なぜかドーンと空気が重たいお店。

その原因を作っているのが、お客さんを接客するスタッフです。

 

そしてそのスタッフの覇気、笑顔を奪っているのがその店の店長なんです。

ではなぜ店長が、スタッフの笑顔を奪ってしまうのか!?

 

それは店長は売上に敏感だからです。

 

売上目標に達しないと、お店が赤字になってしまいます。

そんな月が続けば、店の行く末は誰が考えても同じです。

 

なので、売上が悪いと店長の顔から笑顔がなくなり、口数が減り、そして表情が険しい日々が続いてしまうのです。

 

そんな飲食店現場で、店長と一緒に働くスタッフはどんな気持ちか、想像しなくても簡単です。

「なんかぁ~、店長最近、顔こわくなぁ~い?」

「売上わるいみたいよ~。」

 

って感じで、働くスタッフにも悪いオーラが伝わり、働く人間すべての表情が険しくなっていくのです。

そして、その店で働くスタッフ全てのモチベーションが下がってきます。

 

そうなると、まさに負のスパイラルになり、お店の雰囲気が悪くなって、お客がさらに減ってしまうことになります。

 

・甘い売上予測

・ライバル店が多い

・モチベーションの低下

 

これが複雑に絡みあって、飲食店が3年以内に廃業に追い込まれてしまう原因の1つ目です。

店長の健康問題と人件費高騰

次に店長の健康問題、そして人件費について説明していきます。

 

まず店の売上をあげるには2つしか方法がありません。

・お客を増やす。

・原価を絞る。

 

この2つしかありません。

 

それでは、私が経営している飲食店(お弁当屋)を例にして考えていきましょう。

うちのお店では1個500円~800円の価格帯のお弁当を売って商売をしています。

 

そうなると、売上をあげる為には、多くのお弁当を売る必要があります。

つまり多くの客数をさばく必要があるのです。

 

多くの弁当を日々作っていると、店長の体力はドンドン削られていきます。

人の体力は無限にはないので、無理をすれば疲労も回復せず、疲れきってしまいます。

 

なので、どうしても他人の力を借りて商売をするしかありません。

 

しかし他人の力を使うということは、お金が発生するということです。

 

つまり人件費が発生するということ。

 

しかし、最近の人手不足の問題、さらには労働者の雇用環境の整備もあって、時給単価がとても高くなっています。

 

特に飲食店はブラックなイメージが強いので、最低賃金に触れない時給単価では労働者の応募すらない状況です。

だからどうしても時給を上げざるを得ません。

 

そうなると、結果的に人件費が高くなり、店の経営を悪くしてしまうのです。

 

店長の健康を蝕む、人件費の高騰と疲労の蓄積

 

他人を雇うと、それがコストとして店の負担になると説明しました。

 

しかし、売上を上げるためには、人の手を借りるしかありません。

 

例えばパートさんを雇ったとしましょう。

時給単価を分かり易く1000円にします。

 

例えば雇ったパートさんに1日6時間働いてもらったとします。

 

1,000円×6時間=6,000円

25日営業×6000円=150,000円

 

これがコストとして毎月発生してきます。

 

では、売上をみていきましょう。

例えば月に100万円の売上高としましょう。

 

原価率を45%

営業経費25万(人件費をのぞく)

*私の店の原価率、営業経費をモデルにしています。

(家賃7万、光熱費3.5万、借入金返済5万、ロイヤリティ、通信費、リース等9.5万)

 

粗利で550,000円

550,000-250,000=300,000円

 

さぁココから人経費を引いていくと・・・・。

300,000-150,000=150,000円

 

オーナーの取り分が150,000円となります。

(オーナー店長として営業した場合)

 

これじゃオーナーのモチベーションが上がりません。

 

なので、人件費を減らしていきましょう。

仮に1日3時間、パートさんに働いてもらったとします。

 

そうなると、人経費は50%削減できて、75,000円になります。

さっきの例でいうと、、、、

 

300,000-75,000=225,000円となります。

多少変わりましたけど、ほとんど変わりません。

 

もっと売上をあげるために、営業日数を2日増やしたとします。

 

そうすると、オーナー店長の取り分は269,000円になりました。

これで満足できるどうかはさておき、今度は店長への負担は確実に増えていきます。

 

なぜなら、店のオペレーション全てを、ほぼ一人でこなさいといけないからです。

当然、店長の疲労は溜まり疲れきってしまいます。

 

これが毎日、毎月、店を閉店するまで続いていくわけです。

 

それとは別に食材費の高騰があると、原価率が上がります。

原価率が上がって、売上が変わらないとオーナー店長の取り分は減ります。

 

それじゃ、売上をあげて儲けよう!って人を雇い入れます。

 

そうなると、今度は人件費が高くなってきます。

結果的に売上はあがって忙しい割には、オーナーの手元に金が残らない計算になってくるのです。

 

それじゃ、値上げをしたら、いいだろ!?って話になってきます。

 

しかし、お店は客離れが怖いので、値上げに踏み切れないのです。

 

人を雇うと利益を圧迫する。

店長がムリをすると、健康を悪くする。

値上げしたいけど、客離れが怖くてできない。

 

結果、店長がムリをするようになり、健康を悪くしてその店の存続が難しくなってしまうのです。

これが飲食店が3年以内に廃業する原因の2つ目です。

追い打ちをかける消費税納税

もうココまで読んでもらうと、いかに飲食店が厳しい業界か分かってもらえたと思います。

 

ですが、まだ飲食店を苦しめる要素があります。

それが消費税の納税です。

 

消費税を納めるかどうかは、売上高が基準になっています。

その基準になる売上高が1000万です。

 

1000万円を超えると、消費税の課税事業者とみなされます。

(1000万未満だと免税事業者なので、支払い義務はありません。)

 

例をみてみましょう。

 

2018年に売上高が1200万円だったとします。

そうすると、その2年後、つまり2020年から消費税の納税義務が発生してきます。

 

そうです、消費税の納税義務は開業から3年後なのです。

個人飲食店は常に自転車操業

 

私のように個人で飲食店を営業しているお店の多くが、自転車操業だと考えています。

どういう事かというと、当日の売上のお金を使って食材の仕入れ、営業経費を支払っているのです。

 

その売上のお金の中には、間違いなくお客さんから預かった消費税が入っています。

 

本来、そのお金は消費税の支払いの為に、別に積み立てをしておく事がベストです。

 

しかし!個人で飲食店を営業していると、その余裕がないのです。

なぜなら、オーナーが予測していた程、毎月売上があがらない事の方が多いから。

 

そうなると、消費税も含めた売上で、仕入れをする、経費の支払いをする、オーナーが生活費を取る。

 

そうしていると、消費税の納税分の積み立てができないのです。

しかし、税金の支払いは待ったなし。

 

絶対に逃れる事ができません。

この消費税の納税義務が、個人飲食店の経営に打撃を加えて、廃業に追い込んでいくのです。

 

これが飲食店が3年以内に70%近く廃業する3つ目の原因。

 

最後に

 

飲食店は、どの業種よりも厳しいことが、分かってもらえたと思います。

私の場合、フランチャイズシステムを利用しての飲食店開業です。

 

それでも経営状態は厳しいです。

もしこれが、0から全て自分一人で開業となると、とてもこの業界で生き残る自信はありません。

 

それだけ飲食業界はサバイバルが激しい。

そんな飲食業界に挑戦したい人がいたら、ぜひこの記事を読ませてあげてください。

 

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